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リストラという言葉が本来の意味とは違う意味で使われている

      2015/12/26

リストラという言葉の意味について考えます。

ほぼイコール「解雇」という意味で使われているリストラという言葉ですが、本来は「再構築」というもっと広い意味でした。

リストラクチャリングの意味(辞書的)

リストラは英語の「Restructuring(リストラクチャリング)」の略語で、意味は「再構築」です。

Wikipediaを見てみましょう。

要点をピックアップします。

  • もともとは企業経営以外のことにも適用される言葉で、ペレストロイカと同義語
  • 人員の増減を問わず、業務の変化にともなって組織の再構築を行うことが本来のリストラだったけれど、実際には事業縮小にともなう人員削減が多かったので、リストラといえば首切りを指す言葉になってしまった
  • 特に日本では外来語を用いることで経営陣の後ろめたさをなくす効果があった

本来のリストラの意味からのズレ

以上の情報によるならば、本当はただの整理解雇であるにも関わらず、リストラ(再構築)という言葉を使うことで実態がウヤムヤになってきたのが、これまでの日本企業の歴史なのではないでしょうか。耳触りのいい言葉で実態が隠されているように思われます。

もっとも現在はリストラはイコール解雇のことであるという認識があまりにも一般にも広まってしまったために、リストラという言葉を企業側が使うことは少なくなったようですが。

リストラは希望退職と言う名の指名解雇

同じパターンで現在では「希望退職を募る」という言い方があります。

辞めたい人が辞めるだけで、辞める意思のない人はやめなくていいんだ〜と額面どおりに受け取るのは危ういです。

以下の本によると多くの場合、企業は希望退職を募るころにはすでに指名解雇のリストが完成しているといわれます。

サラリーマンの雇用と賃金は平等の時代から選別の時代へ|「非情の常時リストラ」感想

希望退職の募集人数に達するまで、執拗に退職をうながされ、最終的に「希望退職」させられる…。

希望退職という言葉の意味を疑いたくなりますね。

希望退職と言う名の指名解雇がいまのトレンドということでしょうか。

本当のリストラの意味を知っておこう

経営サイドが「事業縮小にともない整理解雇を行います」と言うよりは「リストラを断行します」とか「希望退職を募ります」といった方が対外的に耳触りがいいし、やってる方も前向きになれるのでそうするべきだとは思います。

ただ、従業員としてはその言葉を鵜呑みにしないで実態をよく見て対策を講じる必要があります。

 - ビジネス/会社, リストラ