なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践 ロバート・キーガン, リサ・ラスコウ・レイヒー
本書のテーマ
変わりたいのに変われない問題は2つに分類できる。
- 技術的問題
- 適応を要する問題
1は単純にやり方を知らないだけなので、ノウハウを学習すれば解決できる。
2は変わることに対する不安や恐怖が変革にブレーキをかけているために変わることができない状態である。本書はこの心理的抵抗にいかに対応するかがテーマである。
人と人の間に信頼関係が生まれる条件
- 組織が大きな成果をあげるためにその人物の役割が重要なのだと理解し、その人を尊重すること。
- その人物が責任を果たせるだけの能力と技量をもっていると信じること。
- 同僚として、そして一人の人間として、その人物を気づかうこと。
- 自分の発言と矛盾した行動を取らないこと。
フレームワークの解説
このフレームワークは個人レベルでも組織レベルでも使える。組織レベルの変革を実現するには個人レベルの変革が必要である。
人間の根本は変わらない、三〇歳代、四〇歳代になると人はもう変われない、という思い込み
適応を要する課題を解決するには、
これまでより一段高い段階に知性を発達させ、権限委譲が自己認識と矛盾しないようにする必要がある。
ケーススタディ
部下のために不十分な準備しかしてやらず、わざと部下を苦境に立たせ、そこへ自分がヒーローのように颯爽と登場して問題を解決してみせる舞台をつくっていた。
私のリーダーシップ哲学には、部下やチームに要求することはすべて自分でも実行できなくてはならないという発想があります。
仕事での成長には2つある
単なる技術の習得と人間的な成長だ。
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読書