『有効求人倍率』の『有効』ってどんな意味?
『有効求人倍率』の意味と、近年の推移、理想の値についての考察です。
『有効求人倍率』ってどんな意味?
ある本を読んでいて『有効求人倍率』という言葉が出てきまして、意味の理解が曖昧だったのでまとめたいと思います。
wikipediaでは、まず『求人倍率』について、
求人倍率(きゅうじんばいりつ)とは、経済指標のひとつ。求職者(仕事を探している人)1人あたり何件の求人があるかを示すもので、たとえば求人倍率が 1.0 より高いということは、仕事を探している人の数よりも求人のほうが多いということである。一般に求人倍率が高い社会は、企業がより多くの労働者を求めており、つまりそれだけ経済に活気があると考えられる。
ということは、
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求人倍率が1より大きい→求職者数より求人数が多い→景気がいい
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求人倍率は1より小さい→求職者数より求人数が少ない→景気が悪い
ということですね。
『有効求人倍率』の『有効』にどんな意味が?
次に「有効」とはどんなことか?
有効求人倍率(ゆうこうきゅうじんばいりつ)とは、公共職業安定所で扱った月間有効求人数注3を月間有効求職者数注4で割ったもの。
景気動向を見るために作成される景気動向指数の一致系列に採用されている。
- 注3:月間有効求人数
- 先月から繰り越した求人数に、当月新たに発生した求人数を合計したもの
- 注4:月間有効求職者数
- 先月から繰り越した求職者数に、当月新たに発生した求職者数を合計したもの
です。「有効」とは、求人・求職の申し込みの有効期限(2カ月)から来ているようです。
近年の『有効求人倍率』の推移
さらに気になって、近年の有効求人倍率の推移を調べてみました。
やはり特徴的なのは2009年に0.47まで下がっていること。リーマンショックの影響でしょう。昨年は0.93まで戻しています。 アベノミクスの影響でしょう。
『有効求人倍率』が景気判断の重要な指標と言われるように、景気の良し悪しと連動しているのが分かります。
『有効求人倍率』に理想値ってあるの?
最後に、理想的な『有効求人倍率』はいくつか?という疑問をネットで調べてみましたが、解答はありませんでした。
しかたないので自分で考えてみるに、少なすぎると路頭に迷う人が増えて大変だし、多すぎると忙しすぎて過労死する人が多くなる、と思われます。結局多すぎず少なすぎず、1前後で推移するのが最適かと思います。