【HHKB感想】ハッピーハッキングキーボードType-Sはピーキーすぎる高速タイピング専用キーボードだった
2017/03/24
ハッピーハッキングキーボードType-S(HHKB Professional2 Type-S)の感想をお届けします。
ハッピーハッキングキーボードType-Sとは
ハッピーハッキングキーボードType-Sとは、プログラマを中心に絶大な支持を集めている「ハッピーハッキングキーボード」の最上位機種です。
ハッピーハッキングキーボードには上位機種の「HHKB Professional」と廉価版の「HHKB Lite」とがあり「HHKB Type-S」は上位機種のプロフェッショナルをさらに改良したフラグシップモデルです。
ひかえめにType-Sの文字が刻印されている
ハッピーハッキングキーボードType-Sを購入した理由
「HHKB Lite」をすでに1年間使っていまして、すごく自分にあったいいキーボードだと思っていました。
ただいかんせんガチャガチャとキータッチの音がうるさいなーという不満があって、音が静かだと評判のハッピーハッキングキーボードの上位機種を購入することにしました。
「HHKB Type-S」にしたのはどうせ買うなら最上位機種にしちゃえーという勢いと、パソコンの周辺機器に関しては最高級品をそろえたいというポリシーからです。詳細は以下。
ハッピーハッキングキーボードType-Sの感想
キータッチがメチャクチャ軽い
ハッピーハッキングキーボードType-Sの特徴はなんといってもキータッチが軽いことです(押下圧45g)。
静電容量無接方式という直接キーがキー底に触れなくてもキー入力を認識できる機構が採用されていることがキータッチが軽い理由です。さらに同じ静電容量無接でも従来型のHHKBよりキーストローカが短くなっている(4mmから3.8mm)ことでさらに軽くなっているのです。
ちなみに静電容量無接方式は高級キーボードにしか搭載されない高級品です。一般的なキーボードは物理的な接触でキータッチを感知するメンブレン方式が多いです。
HHKB Liteはメンブレン方式だったので文字どおり物理的にキーを叩くことになり毎回ガチャガチャうるさかったのです。さらにキータッチも重かったので「HHKB Type-S」に乗り換えたら羽が生えたように軽いです。
気がつくと高速タイピングになっている
実はType-Sを使い始めた当初、あまりのキーの軽さに逆に不安を覚えました。なんか気持ち悪いし、キー入力の実感がわかないしで。
しかしこの軽さが当たり前になってくると、徐々にいままでキーボードに叩き付けてきた無駄な力が抜けて「キーボードをたたく」という感覚がなくなってきました。なんかこうやさしくキーボードを撫でているみたいな感じです。
そしてあるとき気がついたら高速タイピングをしていました。そうなんです、キーが軽くなるとその分早く打てるようになるのです。
高速タイピングがどれほどのものかは人によって見解がわかれると思いますが「HHKB Type-S」を使えばみんな1.2倍くらいタイピングが早くなると思いますね。
結局「HHKB Type-S」とはどんなキーボードかといえば「高速タイピングに特化したキーボード」だといえると思います。
ただ万人には向かないので「おまえにゃピーキーだ」という某アニメの名セリフをつぶやきたくもなります。
非常に人を選ぶハッピーハッキングキーボードType-Sを使うべき人は、プログラマや作家さんなど大量のテキストを日々生産する仕事についている人でしょう。私のようなブログを書く人間にもオススメですね。
あとキーの安定性が高くタイプミスしにくい設計になっているおかげで長時間のタイピングでも手や腕が疲れにくいのもよいです。
打鍵音が静か
HHKB Type-Sのもう1つの特徴は打鍵音が静かなことです。PFU(メーカー)いわく静音設計で打鍵音を従来のハッピーハッキングキーボードより30パーセント軽減したとのこと。たぶん私の使っていたHHKB Liteと比べたら体感で100パーセントくらい違うと思います。
HHKB Lite時代には深夜のタイピング音がアパートのとなりの部屋まで聞こえていたんじゃないの?と思うほどの騒音でしたがHHKB Type-Sを使うようになってからは打鍵音が気になりません。
ここは好みによると思いますが、キーボードの音が小さいというのは自分自身にとってもよいことだと思います。キーボードを打ちながらも自分の思考に集中できるメリットがあります。
長時間の作業でも腕が疲れにくい
一般的にパソコン作業(専門用語でVDT作業という)は脇が開かない方が長時間の作業で疲れにくいといわれています。その点ハッピーハッキングはとても横幅が狭く脇が開くことなく作業を継続できるので非常に疲れにくいキーボードということができます。
実際、私は1年以上HHKB Type-Sを使っていますが1日中作業をしているような日でも特に腕が疲れたという感じがしたことはありません。
かゆいところに手が届く親切設計
その他にも細かいこだわりの設計がたくさんあるすばらしいキーボードなのですが、長くなりそうなのでここは箇条書きにします。
- すごくコンパクトなキーボードなのでデスクのスペースを有効に使える
- 好みに合わせて高さの3段階調整ができる
- 背面のディップスイッチでキーカスタマイズ可能
- 背面に2つのUSBポートがあるのが便利。テンキーをつけて補助的に使うなどできる。
- サプリメーション印刷により刻印が薄れない
- WindowsとMacに対応(Macはドライバが必要)
ハッピーハッキングキーボードType-Sの難点
すばらしいハッピーハッキングキーボードType-Sではありますが、ピーキーすぎるが故に万人向けではありません。よって難点もいくつかあります。
ハッピーハッキングキーボード独特のキー配列に注意
これはハッピーハッキングキーボードType-Sにか最小ハッピーハッキングキーボード全般に当てはまる話しなのですが、コンパクトさにこだわったキーボードなので普通のキーボードには当たり前に存在しているキーがなかったりします。
どうするかというとファンクションキー(Fnキー)の同時押しを多用して、無いキーを代用をします。
あまりにもキーの使い方が違うのではじめての人はビックリすると思います。HHKB初心者はまずキー配列がどうなっているかを確認するとよいでしょう。
英語配列には方向キーがない
私は英語配列を使っているのですが、ハッピーハッキングキーボードの英語版には方向キー(↑↓←→キー)がありません。なんと思い切った設計なのでしょうか…。
正直方向キーは右下にあった方が便利だと思います。いつも使うわけではありまえんが、イスに深く腰掛けた姿勢で片手で操作できると快適となんだけどね。
英語配列の日本語切り替えが少し面倒
これも英語配列の場合の話しなのですが、日本語切り替えはalt+~キーを押します。日本語キーボードと違って1ボタンではないので少し面倒です。
これを回避するにはレジストリの設定を変更するという高度なことをする必要があります↙。
Windowsで右Altキーに[漢字]キーを割り当てる方法(AXキーボード設定を利用する方法)
HHKB Type-Sには白色しかカラーがない
なんとHHKB Type-Sにはホワイトしかカラーバリエーションがありません。ほかのシリーズは黒色があるのになぜ?
私はPC関係はブラックで統一しているのでキーボードだけが白というのはちょっとビジュアル的に浮いてしまいました。
Bluetooth接続キットの評判が悪い
Bluetooth接続キットとHHKB Type-Sとのセット販売がされているのですがBluetooth接続キットの評判がすこぶる悪いです。たぶん買わない方がよいでしょう。
価格が高い
おそらくこれがいちばんの購入のネックなのではないでしょうか。HHKB Type-Sは3万円します。
ちょっとキーボードに出す値段じゃないですよね。
まあでも必要な人にとっては払う価値のあるお金ではあるし、高いものを所有する喜びはあると思います。
店頭では購入できない
ハッピーハッキングキーボードType-Sは店頭では購入できません。
ヨドバシカメラなどの家電量販店にはHHKB LiteとProfessionalまでは置いてあるのですがType-Sだけは置いてないんですよ。
なので実際に触って確かめるということができないのが残念です。本レビューをよく読んでもらえたらと思います。
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