何かを極めたい人の為の本「上達の法則」を読んだ感想
上達の法則―効率のよい努力を科学する(岡本 浩一著)という本を読んだので感想を書きます。なんらかの技術を習得して上級者になりたいと志す人にとってとても有益な本です。
あらゆる技術に適用できる効率的な上達方法が学べる本
「上達の法則」は発刊から15年が経過している(2017年現在)にも関わらず、多くの人が読んで良かったとオススメしている希有な本です。私はとある有名FXブログにて本書がオススメされていたので、よい本に違いないと思い購入。結果とても感銘を受ける本でした。
私が「上達の法則」を手に取った理由はズバリ「FXがうまくなりたかったから」ですが、野球、楽器演奏、将棋、英会話、弓道、古武術…などなど、何かの技術に熟達したい、極めたいという人に確実にオススメできる本です。
なぜなら本書に書かれている上達のための方法論は時代を超え、ジャンルを超えて普遍的な法則だからです。
「上達の法則」を読んだ感想
ここからは「上達の法則」を読んだ感想を書きます。
上級者と中級者との決定的な違いが理論的にわかった
本書「上達の法則」では上級者と中級者の能力を比較すると、ものすごく大きな断絶、違いがあると説きます。
単純に中級者が上手くなった人が上級者というわけではなく、上級者と中級者では見えている世界が全く違うということ。ゆえに中級者から上級者に移行するときにはまさに「開眼する」という表現がピッタリな一気に視界が開ける体験があるとか。うーんシビれます憧れます。
本書はこの「眼が開ける」という感覚的な体験を心理学の知見から分析しています。具体的にはスキーマとコードという言葉で技能を定義し、上達の理論を構築しています。
その理論体系が本書に書いてあるのである程度学問的な雰囲気を持つ文体ではありますが、あらゆるジャンルの具体例が豊富に出てくるので「あーなんとなくわかる!」と思えるはず。
理論をふまえた上達の方法論も具体的で明快なのですぐに実践することができます。
上級者までのロードマップが得られた
私はこれからFXの技術を磨いていくにあたって上級者に至るまでのロードマップを描くことができました。具体的には以下の3つのことを実行します。
1つは得意なことを1つ作ってこだわってみるということ。ボルマン式スキャルピングは今もっともこだわって取り組んでいますが、このやり方が間違っていなかったことが確認できて良かった。
2つには精密訓練を行うこと。精密訓練とは簡単にいうと広く浅くではなく狭く深くする訓練のこと。最近自分の過去のトレードを復習するFX練習ソフトを作ったのでこれが精密練習にあたります。
最後に理論書を読むこと。いまはまだFXの本を数冊しか読んでいませんがもっとたくさん読みたいと思います。そして書評をブログに書けば自分のコードとスキーマを強化することができそうです。
技術上達の先にある豊かな人生
ここまでこの記事を読んでくれた人には「そもそも何のために技術を極めなければいけないの?」という疑問をもつ人はあまりないとは思いますが「上達の法則」は単なる方法論にとどまらず、そんな哲学的な問いにも随所で答えています。
第一はすでに書いた上級者になったときに目が開けるという体験が素晴らしいこと。第二に一つの技術を極めたという自信が人生全体の自信につながること。そして最後には上達する過程で出会う師匠や兄弟弟子、ライバルと豊かな人間関係が築かれるということでした。
私がFXの技術を磨く目的の第一はお金持ちになりたいというものですが、この道の先に人生の自信だったり大切な仲間ができたらいいなーと思う次第です。
まとめ:上達に努力する人は美しい
以上「技術を極める方法本「上達の法則」を読んだ感想」というテーマでお届けしました。まとめると、
- 「上達の法則」はあらゆる技術に適用できる効率的な上達方法が学べる本である
- 上級者と中級者は見えている世界が全然違う
- 上級者にいたるロードマップが描けた
- 上達に努力する意味がわかった
ということでした。
「上達の法則」を読んでまたFXをがんばるぞーというやる気が出てきました。努力って素晴らしいと感じられる爽やかな読後感の本です。
何かを上手になりたいという人は是非読んでみてください。きっとよいヒントが得られますよ。
posted with ヨメレバ
岡本 浩一 PHP研究所 2002-05
「上達の法則」には以下の続編があります。こちらはスランプ克服法が主題です。
posted with カエレバ
岡本 浩一 PHP研究所 2014-05-30
【関連情報】
FXについては以下のサイトに記事を書いています。