ボブボルマン氏のFX本「FX5分足スキャルピング」を読みました。感想を書きます。
プライスアクションを学びたいならFX5分足スキャルピング
今回紹介するFX本「FX5分足スキャルピング─プライスアクションの基本と原則(英題”Understanding Price Action Practical Analysis of the 5-Minute Time Frame by Bob Volman)」は副題に「プライスアクションの基本と原則」とあるとおりFXのプライスアクションを知りたい、学びたい!という人にとって間違いなく最高峰の教科書です。
プライスアクションの本としては本書の著者であるボブボルマン氏の前著「FXスキャルピング」も有名ですが、70ティックチャートというかなり特殊なチャートを例に説明しているので若干とっつきにくかったです。
その点FX5分足スキャルピングは5分足という一般的なチャートを教材にしているのでグッと受け入れやすくなりました。また70ティック本より体系的にスッキリとまとまっているので、あらゆるチャートに通用する普遍的なプライスアクションの原則を身につけるならまさにこの本がオススメと言えます。
ちなみに本書を読んだらぜひFXスキャルピングの方も読んでほしいです。両方読むことで両者の内容が補完しあうように理解できるはずです。
FX5分足スキャルピングを読んだ感想
ここからはFX5分足スキャルピングの細かい内容に踏み込んで感想を書きます。前著FXスキャルピングを読んだ上での感想なのでどうしても比較することが多くなります。ご了承ください。
テクニカル分析だけでは説明できない相場環境について書いてある
私がFX5分足スキャルピングを読んで一番うれしかったのはアノマリー的な相場環境について詳しく書かれていたことです。
ここでいう相場環境とは例えばアジア、ヨーロッパ、アメリカ時間ごとにこんな動きの特徴がありますよといったことです。トレード経験を積んでいくうちに相場の動きはテクニカルだけでは明らかに説明がつかない動きをすることがあることに気がつきはじめていたんです。そのなんとなく感じていた違和感の正体を知ることができました。
特に悩んでいたのがニュース(指標)とのつきあい方と、切りのよい水準(00レベルとか50レベル)を挟んでのトレードだったのですが、これについても詳しく書かれていたのですごくうれしかったですね。
ニュースの発表はブル派もベア派もワナにかかることが知られている。
このボブボルマン氏のコメントでニュース(指標)時にはトレードしない!という指針を得ることができました。
さらにこの本には132日間の連続チャート(驚)と解説が掲載されているので、1日のトレードの中で相場環境がどう変わっていき、それにどう対処していくのかを豊富な実例から学ぶことができます。
トレードのタイミングが詳細に書かれている
これは前著FXスキャルピングにも言えることですが、FX5分足スキャルピング本でもトレードのタイミングと、なぜそこで仕掛けるのか?の判断理由が詳細に書かれています。これが私がボルマン本を愛してやまない理由なんです。
勝っているトレーダーが書いた本を読んでいるとエントリーした理由を言葉で説明するのはとても難しいことなんだろうなと感じることが多いです。すごく大事なところが感覚的な「なんとなく」胸騒ぎがしたから仕掛けたみたいに書いてあったりする。それはその人が多くの経験から得た感覚なのですが、私たちはその「なんとなく」を何とか言葉で聞いて理解したいんですよね。
FX5分スキャルピングにはそこが詳しく書かれているから本当に凄いんです。
当然その分文章が長い区難解になっているので読むのは大変です。しかし苦労してでも読む価値がある本です。
利食い・損切り・資金管理がシステマティックに決まる
FX5分足スキャルピングでのエントリーは利食い20pips、損切り10pipsのOCO注文(エントリーと同時に利食いと損切り注文が自動的に入る注文)で行います。エントリー後は基本的に利食いも損切も動かしません。
これにより利食いポイントに悩んで早めに利食いするいわゆるチキン利食いをしてしまったり、損切りできずにズルズルと損失を拡大させて塩漬けにしてしまうということを避けることができます。メンタルの弱さに悩む必要はないんですね。
利食いと損切りはFXにおいてとても難しいといわれている技術です。しかしFX5分足スキャルピング手法ではそこがシステマティックに決まるので、メンタルが弱いことで悩むことがありません。そして良いエントリーポイントを探すことに意識を集中することができるのです。
また資金管理(これもFXで重要技術といわれている)についても「常に2パーセントのリスクになるようにロットを調整する」という非常にシンプルなルールなので頭を悩ませる必要がないです。
待ち時間が長いのが欠点
FX5分足スキャルピングはルールを厳密に守りエントリーポイントを厳選するので基本的に待ち時間が長いです。
夜20時~24時までトレードして1回か2回くらいのトレード頻度です。日によっては全くトレードできずに終わるかもしれません。忍耐力がない人には向かないでしょう。
5分足スキャルピングと70ティックスキャルピングを併用してみた感想
70ティックスキャルピングと5分足スキャルピングを併用して二週間ほどトレードしてみました。
まだ5分足スキャルピングの練習をはじめたばかりなので確定的なことは言えませんのであくまでファーストインプレッションとして述べると、5分足スキャルピングはボラリティが少ない状況でもチャンスがあるのがよいと思いました。またダマしが70ティックスキャルピングより少ないと感じました。
もしかしたら70ティックスキャルピングより5分足スキャルピングの方が安定して勝ちやすいんじゃないかという手ごたえがありました。
FX5分足スキャルピングの勉強方法
5分足スキャルピング本の勉強方法について少し述べます。
すでに書いたとおりとても内容が濃い本なので一回読んだだけで全てを理解するのは不可能です。ちなみに私は1回読むだけで40時間くらい(期間にして3週間)かかりました。疲れた…。
また実際にトレード練習をしながら学ぶ必要があります。ちょうど自動車を運転するときに座学の講義を聞いてるだけでは運転できるようにならないように、スキャルピングも一種の技能なので本を読んでいるだけではできるようになりません。自動車の実技練習を繰り返すようにトレード練習を繰り返す必要があります。
もしまだFX口座をもっていないなら以下の中から選ぶとよいでしょう。口座をつくるのは無料で維持費がかからないですし数万円のキャッシュバックがあるので軍資金作りに複数口座作るのもよいです。
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練習して本を読んで、また練習して…の繰り返しあるのみ。
5分足スキャルピングはForexTesterで練習できる
効率よくトレード練習をするにはバックテストツールを使うとよいです。私はForex Tester3というツールを使っています。とても使いやすいのでオススメです。
ForexTester3で過去4ヶ月分のバックテストをした感想 ←ForexTester3を使ってみた感想はコチラ
ForexTesterを使うと1か月分のトレードを1時間で体験することが出来ます。メチャクチャ時間の節約になるんです。
70ティックスキャルピングはForexTesterが70ティックチャートに対応していないため、このようなトレード練習や検証をすることができないのがかなり痛いです。
9章に掲載されているチャートのサマータイムについて
すごくこまかいTipsですが、9章に掲載されている6カ月連続チャートのサマータイムは2012年3月26日以降です。
ForexTesterで時間を合わせる際は2012年3月23日まではGMT+1、2012年3月26日以降はGMT+2に設定すると記載の時刻と合致しますよ。
まとめ: FX5分足スキャルピングを何度も繰り返し読んでプライスアクションをマスターしよう
以上、プライスアクションの教科書「FX5分足スキャルピング」を読んだ感想というテーマでお届けしました。まとめると、
- 「FX5分足スキャルピング」はプライスアクションの最良の教科書である
- 相場環境、トレードタイミングとその理由、利食い、損切り、資金管理について詳細かつ明確に書かれている
- 5分足スキャルピングは70ティックスキャルピングと比較して待ち時間が長いもののダマしが少なく安定して勝ちやすい印象
- 修得までの学習時間が多くかかるので腰をすえて取り組む必要あり
ということでした。
「FX5分足スキャルピング」をなんとか読み終えた今、プライスアクションを身につけるのは想像以上に大変であることをひしひしと感じています。しかしそれ以上に、この壁を乗り越えた先に勝ち組トレーダーの世界が待っている予感もビリビリ感じます。これから時間はかかるかも知れませんがFX5分足スキャルピングを繰り返し読んでプライスアクションをマスターしたいと思います。
みなさんもFXプライスアクションの世界をのぞいてみませんか?電子書籍で読むこともできますよ↙。
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そもそもスキャルピングってなに?という人はコチラの記事を参照ください↙。
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コメント
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