トレーダーにとって最も大事なものは「エッジ」です。
あなた自身、あるいはあなたの手法にエッジがあることが確認されるまで、あなたはトレードをしてはいけません。必ず負けるからです。
本記事ではトレーダーにとって命ともいえるエッジとは何か?エッジがあるトレードとはどういうものか?について解説します。
トレードのエッジ(優位性)とは何か?
エッジは刃物の刃を表す英単語(edge)ですが、他の何かに対して優勢であるという意味もあります。日本語では優位性がその意味にあてはまります。
優位性は「もう一方よりも結果の出る可能性が高いもの」のことで、トレードにおいてはある仕掛けをしたときに負けるよりも勝つ確率が高いことをいいます。
ポイントはあくまで「確率が高い」だけということ。決して「すべてのトレードで勝てる」ということではありません。
また例え小さなエッジ、例え勝率が5割をわずかに上回るだけであってもそれは「エッジがある」といっていいのです。これは後で説明します。
トレーダーの唯一無二の必勝法
FXと株式を筆頭にいろいろな投資商品、そして無数の投資手法が存在します。しかしエッジという観点からいえば必勝法はただ一つしかないといえます。それは、
- エッジのあるトレード手法を見つけて身につけること
- 1.で身につけたトレード手法を繰り返すこと
これだけです。逆にいうとこれ以外の方法は確実に負けるということです。したがって、自分のエッジが見つからない限りトレードをしないのが最も賢い選択です。
エッジのあるトレードの具体例
ではエッジのあるトレードの具体例を示しましょう。
私が行っているボルマン式スキャルピングには以下のエッジがあります。
- 勝率は5割
- 勝ったら10pips
- 負けたら-7pips
つまり1回のトレードの期待値は1.5pipsです。スプレッドは往復1pipを差し引いています。
「えっ?勝率五割でエッジと言えるの?」と思われる方がいるかも知れませんが、エッジは厳密には一回一回のトレードの期待値がプラスであれば良いのです。これが論理的にわからない人は中学校で習った確率の勉強をしなおしましょう。
このエッジがあるトレードを1ヶ月に大体100回行います。すると計算では150pipsが手元に残ることになります。あくまで確率計算上の話なのでピッタリ150pipsにはなりませんが、これまた確率の大原則「大数の法則」にしたがって結果は150pipsにかなり近い値に収束します。
ボルマン式スキャルピングでは10pipsが総資金の2%になるようにロットを調整するので150pipsは総資金の30%分の利益ということになります。1ヶ月で30%ということは3ヶ月で約2倍、1年で16倍というとんでもない利益率になるのです。 元手が10万円が160万円に、100万円なら1600万円になるということです。これがいわゆる複利効果のマジックですね。
ここでもう一度エッジの中身を見てください。一回一回のトレードの期待値はわずかに1.5pipsなんです。それがこれほどの結果を生むことを知ることが大事です。わずか1.5pipsが多くの回数を経た末に大きな差となって現出するのです。
以前、プロ野球の2割バッターと3割バッターでは天と地ほど違うという例を挙げてスーパートレーダーと負けるトレーダーの差も実は勝率わずか10%程度だということも書きました。
一回一回のトレードの期待値をプラスに持っていくことがトレーダーにとってどれほど大事なことか、これでお分かりになったと思います。
まとめ:まずエッジを見つけてエッジを身につけよう
以上、トレーダーにとって最も大事なエッジ(優位性)とは何か?というテーマについてお届けしました。まとめると、
- トレードにおけるエッジとは「ある仕掛けをしたときに負けるよりも勝つ確率が高いこと」をいう
- エッジのあるトレードを繰り返すことがトレードにおける唯一無二の必勝法
- 小さなエッジでも複利効果でばく大な利益を生む
ということでした。自信を持ってエッジがあると言い切れない人は、まずエッジを見つけてそれを身につけることからはじめましょう。エッジが身につくまでは決して大きな資金でトレードをしてはいけません。トレードしてしまうと逆方向の複利効果であなたの資金は無限に減り続けるでしょう。
そうならないために私ができるアドバイスは2つ。まずトレードの良い教科書を読むことです。例えばこの本でプライスアクショントレードを勉強してみてはいかがでしょうか。
そして小さな資金で練習をたくさんすることです。SBIFXは1通貨単位でトレードできるのでどれだけ負けて大丈夫(笑)。初心者の練習にオススメです。
コメント
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